秋芳洞は，山口県美祢市にある日本最大級の鍾乳洞で，1922年に国指定天然記念物に，1952年に特別天然記念物に指定されました．また，秋吉台にある景清洞，大正洞とあわせてラムサール条約に登録されています．山口大学洞穴研究会などの調査により，　秋芳洞の総延長はは約10.3kmで，全国３位とされています(山口大学，2017)．

　秋芳洞内では鍾乳洞独特のつくりを見ることができます．百枚皿は，地下水に溶けた石灰分が沈殿してできた石灰華段丘です．石灰分に富んだ地下水がゆっくり流れて水たまりを作ると，水たまりの縁の部分に石灰華が沈殿してリムストーンを作ります．これが幾重にも成長してできたものが石灰華段丘です．

　洞内富士は，確かに富士山の形に見えます．ごろごろした石(礫)が積もった部分に石灰が沈殿して，円錐形の形を作ったと考えられています．

　鍾乳洞ののびている方向は，石灰岩中の弱線方向と一致している傾向があります．小さな鍾乳石のならびで，弱線の方向がわかります．．

　秋芳洞といったら，やはりこの場所．黄金柱です．下部のところは磨いてある断面があり，鍾乳石の内部構造が観察できるようになっています．まわりに人がいないショット．